2008.10.14 Tuesday 20:58

仕事力

  • Author : R
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    評価:
    朝日新聞広告局
    朝日新聞社
    ¥ 1,470
    (2005-06-16)
    積読中の一冊。
    今更ながらの読破です(笑)

    本には「必要としている人に声をかける」という特性がある。
    突飛な話のようだが、この経験をしている人は非常に多く、肯定する人が多いのも事実。
    私くらい読んでいると、そんなことはしょっちゅうで、大概必要な時に必要な本を手に出来る。殆ど、特技と言っても良いくらい。

    まさに、この本はその特技で読んだ一冊です。

    多分、今、私は仕事人生の転機を迎えているんだろうと思う。
    今期、全社的な大きなプロジェクトを任された。
    ココまで大きなプロジェクトは経験がない。
    しかも、会社としてノウハウもなく、当然、できる人間もおらず、すべて0からのスタートとなる。

    与えられたのは、権限と社員より実務能力があるアルバイトの男性。
    協力者から何から、すべて自分で募れ、というもの。

    直属の上司も、上から言われたのは「大きく花を開いてもらおう」ということだけらしい。会社として、一介のメンバーに過ぎない人間にコレだけのプロジェクトを任せたことはない、と記憶してる。

    なんで?(笑)

    私はブレた。
    良くも悪くも解釈をして、揺れた。
    そして、会社を休んでまで考えたw

    そして、思ったのは「これはチャンスなんじゃないか」と。
    正直、直属の上司は全く当てにならない。
    それでも、まだ一介のメンバーに過ぎない私には、上司という安全弁がある。
    いわば、楽な状況で力を試し、伸ばせるチャンスなんじゃないか、と。

    恐らく、今回のミッションは、普通の考え方をしていたら、何の変化ももたらすことは出来ない。自分の仕事に対する考え方からすべて変えないと、即ち失敗する。

    仕事に対して自信がない、と思ったのは正直、この会社に入って初めて、というか、社会人人生で初めてかもしれない。今まで仕事で大きな失敗をしたことがなく、過去に持った2つのプロジェクトも成功している。10割打者だったわけで、自分が積み重ねてきた経験とスキルに自信があったし、先例を探せば、それをやれている人間もいた。
    ただ、今回は違う。

    恐らく、今の会社でコレが出来るのは私しかいない。だからこその人選だと思いたい。
    私が一人、そこに活路を見出し、営業時代からコツコツと積み上げてきたものが、時代の変化とともに需要が大きくなり、会社の関心ごとになった。

    ただ、私としてはまだ、積み上げている最中で完成形ではない。
    つまり、今までみたいに絶対的な自信がないのだ。
    だから、怖い。だから、ブレる。

    でも、やるしかない。

    前置きが長くなったが、そこで、数日前から本棚から私にウインクを送っていた(笑)
    この本を手に取ったのだ。

    この本で取り上げられているのは、いわば時代の先駆者たち。
    今の時代を作ってきた人たち。名だたる有名企業の社長、芸術家たち。
    彼らの話に説教臭さはない。ただ、起こったこと、考えたこと、思っていることを述べているだけだ。

    全編を通して読んでみると、ある人はこれが大事といい、ある人はこれは大事ではない、といったりする。
    それでも、全員に共通点がある。

    哲学・課題・実現したい何かがある。
    そして、それは会社という枠組みの中にはない、ということ。
    会社の経営理念と言ってしまえば、それまでかもしれない。
    けれど、その理念は、本人たちの口から語られると、説得力を持ち「欲求」に突き動かされているのが、つぶさに見える。

    そして、それを実現するために「諦めない」。
    忍辱について語る経営者が2人いた。
    会社という組織で、会社の外にある実現したい何かに挑んでいる、というのが全員に共通していることのように思う。

    いわば、彼らにとって会社という組織は「自己実現」のためにある、器に過ぎない。
    その中で働く人たちは、それを実現するための協力者の集団。
    中身がなくては、器は用を成さない。

    仕事をする時間は、人生の大半を占める。
    そんな膨大な自分の貴重な時間を費やして仕事をするのに、昇進のため、給料を貰うため、少しでも人より良い生活をするためだけに仕事をする、というのはあまりにも無駄が多く、利己的であるように感じた。

    幸せな仕事人の人生は、楽しく働き、人に評価され、それに見合った稼ぎが得られることに尽きるように思う。
    つまり、人生を充実したものにするために、仕事という時間を費やす、という考え方が逆説的ではあるが、正しい気がする。

    すべてがそろわないから、人は仕事に不満を感じ、愚痴を言う。
    では、揃えるためにはどうすれば良いのか。
    「良い仕事をすることである」

    良い仕事とは何か。
    それは、自分が生み出すものではないだろうか。
    既存のもので満足できないのであれば、自らが作り出す。
    それも、自分だけが満足するものでは、評価は得られない。
    多くの人を巻き込み、多くの人を幸せにすることが、「評価」につながっていくのではないだろうか。柳井正氏はいう「自分の評価は、他人にしか出来ない」

    結局、大きな視点にならざるを得ないのだ。
    「利己利他主義」を挙げた経営者もいた。今の言葉で言い換えれば、「WinWinの関係」ということだ。世の中を良くしたい、という思いが、個人個人の得意分野で発揮され、大きな仕事になって行った、というのがこの本に挙げられた経営者たちの共通点ではないだろうか。

    ファーストリテイリングの柳井正氏は「先に課題ありき」という。
    実現したい、克服したいという思いが仕事を作り、結果を作っていくのだ。
    そして、その視点が大きければ大きいほど、大きな仕事になっていく。

    私で言えば、営業、クライアントが課題ではなく、私の会社のステークホルダーを幸せにしたい、つまりそれは世の中の人を幸せにしたい、とどれだけ思うかにすべてがかかっている、と思う。
    たまたま、いや、これは志望動機だったか。
    私の仕事はまさに世の中の人の「仕事」と直結している。
    仕事を通して、よりよい人生を築いてもらいたい、という思いが今の会社を選んだ動機ではなかったか。

    今回の仕事は、今の会社への志望動機、やりたいことへ直結している。
    そして、私自身は忘れていたけれど、結果としてそこへ行き着いてる。

    結局、自分のやりたいことに行き着くには、それを突き詰めていくことでしかないのかもしれない、と思い始めている。人は自分の思った方向にしかいかない、ってことだ。
    そう考えると、天職っていうのは、見つけるもんじゃない、見つかるものなのかもしれない。思いも寄らないところに、あるのかもしれない。

    まぁ、まだ、私はこれが天職だと思えてないけど(笑)

    これが天職かどうかもわからない。コレを超えたらまた何かが現れるかもしれないですから。

    ただ言えることは、この「プロジェクトを成功させる」そのためにはどうしたらいいか、考え、やり続けるしかない。それが最良の手段だと思えた。

    こう思った時、全くの白紙で途方に暮れていたはずなのに、アイディアが次々と出てきた。このアイディアが正しいかどうかはわからない。
    でも、プロジェクトを成功させるという思いがあれば、そこに照準があっていくのではないか、と楽観視している自分もいる。

    ま、根が楽観主義ですからね(笑)
    でも、楽観することと、甘く考えることは違う。

    稲盛和夫氏もいう「新しい仕事に取り組んでみようと考えるとき、最も大切なのは成就させるのだという強い燃えるような意志である」
    「仕事で思わぬことが起きるのは当然です。その上で「こうありたい」「こうでなければならない」と自分の魂の奥底からほとばしり出る夢へ向かって進んでください。そして、必ずできると信じること。人間は信じていないもののために努力することは出来ないのです」

    つまり、覚悟と意志と熱意が重要なのだ。

    あれだけ、休みの日に仕事のことを考えるのを嫌がっていた私が、ずっと仕事のことを考えていた。これは、既に仕事ではなくなっている、ということだと思う。
    気付けば、仕事を超えた「自分自身のための何か」に変容していた。

    考えてみると、20代の頃の自分ってこうだった気がする。
    いや、営業時代の自分もそうだった。
    どうして、今のようになったのか。いわゆる、会社の目標だけのために仕事する自分。
    給料が安いといい続ける自分。他人が出来ないことをやるだけで満足していた自分。そこに仕事人としての思いはあったか。小手先のスキルでお茶を濁していなかったか。過去の自分の栄光に酔いしれていなかったか。

    営業を止める頃に見失ったものがある。
    「何のために仕事をするのか。」
    休み返上で仕事をして目標を達成しても、目標値ばかりが上がるだけで、給料は安い、昇進はしない。片や、あとから入ってきた売れない営業の方が給料が高い。その人たちに指導をしている自分。

    何をしたら評価されるのかが分からなくなった。
    そして、体を壊し、力尽きた。

    会社に対する不信感、諦め。
    それは今もぬぐえない。

    でも、今回は、本部長も認める重いミッション。
    つまり、白黒ハッキリする仕事でもある。

    力を注ぐ価値がある。
    そして、何よりも新しいスキルを身につけるチャンスなのだ。

    「自分のために仕事する」
    考えに考えた結果は、コレである。

    この本は、私にとって、単なるハウツー本以上の力を与えてくれた。
    突き抜ける勇気。
    中村勘三郎氏すら「はじめの一歩は怖くて当たり前」という。
    簡単に世の中を変えてきた人などいない、ということであろう。

    突き抜けた人にしか語れないこと。
    正直、理解できない部分もあった。
    それは、私がまだ到達していない領域なのだろう。

    この本は、今後の仕事人生の中で、ことあるごとに読み返す一冊になるだろう。

    女35歳。
    この本で、テクニックとかそういうものではない「仕事」そのものをについて考え直す、良い機会に恵まれた。多分、私は良いコースを進んでいると思う。会社で、ということではなく、仕事人として。

    この本が存在することに感謝したい。
    仕事に行き詰った人にオススメしたい一冊。
    仕事への考え方を変えられる本。
    恐らく、今自分が悩んでいることが、非常に偏狭で小さいことと感じられるでしょう。
    そのことによって、「まだやれる」と思える自分に出会えるはずです。

    JUGEMテーマ:読書



    2017.03.23 Thursday 20:58

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      2008/10/29 11:53 PM
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      2008/10/17 12:51 PM
      すべての成功すべての巨富はアイディアから生まれる。
       
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