2008.03.11 Tuesday 00:59

リヴァイアサン /ポール・オースター

  • Author : R
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    評価:
    ポール オースター
    新潮社
    ¥ 700
    (2002-11)
    爆死した友人の死。
    その死の背景は、あまりにも狂気に満ち、また、あまりにも悲しくもある―。

    私の要約は、コレだけ。
    絡み合う人と人。複雑且つ怪奇で、人間同士のつながりがココまでねじれ、奇怪な方向に進むものだろうか、とも思うが、現実世界ではそんなことは限りなく繰り返されているのである。

    コレだけ人が生きている世の中なら、絡み合ってもおかしくないわな(笑)
    ピーターを通して、サックスという一種天才、ある種狂人な友が語られる。
    もし、自身の友達がこのような状況に陥った時、私はどうするだろうか。

    ある事件を境に、サックスは人が変わってしまう。
    コレが「狂気」なのか、それとも「彼が本当に彼にとって正しい道を見つけたのか」というのは、本当のところは分からない。
    ただ、深い友であればあるほど、後者であると思うだろう。

    狂気との境は非常に難しい気がする。
    サックスは自身の信念に基づいた行動でしたのであって、なんら、おかしいことではない。でも、傍から見ると間違いなく狂っている。
    それは、倫理や道徳、犯罪という観点から見ても、してはならないこと、普通はしないことであるからに他ならない。

    世の中のルールを守らないことを「狂人」と一括りにするのは、ちょっと違うな、とこの小説を読んで、思った。正常、異常の境は人間が決めるものであり、世の中が決めるものであるから、その当事者が至って正常で、その考えに基づいての行動で一貫して筋が通っていることも多いのだと思う。
    分かりやすく言えば、イスラム原理主義の自爆テロとかね。

    ことは善悪の問題ではないわけです。

    長いストーリーの中でサックス、そして、ピーターの半生が語られる。
    何がホントで何が嘘か、という明確なものはない。
    同じ事象、同じ時間を過ごしても、それは人から人に伝えられる時変容し、語る人の物語になる。演出したい自分に、人生に。

    サックスとリリアンの話が食い違うのもその1つ。
    やはり、真実とは非常にあいまいなものなのである。

    やっぱりこの手の小説は日本にはないと思うんですよね。
    慣れてないせいもあり若干、難解に感じるケド。
    けれども、読み終わってみてしばらく経ってみると、消化され腑に落ちる。
    ああ、そうか、あれはそういうことか。
    この小説に関しても、時間が経ってどういう腑の落ち方するかが自分でも楽しみ。

    それでいて、つまらないどころか、ちょっとした皮肉やウィットも混じり面白い。
    ポール・オースターの小説は、そんな特徴かな?と思い始めているところです。
    多分、マニア受けなんだろうな…と思いつつ、私は面白いと思います。
    日本の人気作家の作品に飽き始めた方、とっくに飽きている方にオススメです。

    余談ですが、オースター作品を翻訳している柴田元幸さんですが、私はすっかりファンになってしまっています。私はそれほど外国小説を読まないので知りませんでしたが、有名な方なんですねー。この人の翻訳は素晴らしいです。

    JUGEMテーマ:読書

    2017.03.23 Thursday 00:59

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      スモーク / 空蝉の証しに
      2008/09/11 2:39 AM
      唐突だが、ハーヴェイ・カイテルはいい役者である。『レザボア・ドッグス』でもそうだったが、渋さとカッコよさと同時に、なんともいえない哀愁を漂わせている。個人的には、ロバート・デニーロもいいが、やっぱりハーヴェイ・カイテルなのである。 そのハーヴェイ・
       
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